淑美の短歌日記2020年4月 痺れ、君子蘭 コロナ

白マスク10枚ほどが干されてる施設に勤める女性のベランダ 人影の途絶えた街の写真ばかり紙面に目立つ緊急指令後 膝の痛み手指の痺れにさいなまれそれでも聴いてるコロナのニュース 平素でも外出しない私だが不要不急の中身にこだわる どのチャンネル回しても阿部さんの声姿緊急指令発令の宵 先端の紫の小花愛らしい風に運ばれ3度目の春 ざわざわと猛り吹…

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淑美の短歌日記2020年弥生 コロナ、令和の鎖国

3ー8国際婦人デーは誕生日貴方を越えたと一人で乾杯 鱒の寿司二人で食べるが習慣だった貴方居なくてもネットで取り寄せ 八十二歳赤飯買って食べてるが一パック一人じゃ多すぎるよね 東西の菜の花畑輝いて未熟なれども 初ヒバリの声                       史上初早い桜の開花とか皮肉にも雪が散らついている コロナ禍に見る人も無し桜花満開待つ身をいた…

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淑美の短歌日記2020年2月  するも難儀されるも難儀、雪風

 淑身の歌日記 二〇二〇年二月  するも難儀、されるも難儀  十一月末の手根管症手術の傷跡は癒えたのに,その近くに体液の溜まった瘤状のものが でき、正月早々に破裂。じくじくと体液の滲出が止まらなくなった。 開いてきれいにすることになり一月末に再手術。全くの想定外の入院生活を送る羽目になってしまった。  肩盤断裂の古傷、膝の痛みも加わってさすがの私も落ち込みがち。 そして思った。 …

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淑美の短歌日記2020年1月  No2

  日暮れ早しカーテン引くと窓辺に立てば彼方に浮かんだ睦月満月 まん丸のレモンイエロー満月が家々覗き微笑んでいる 満月に目鼻口耳書込めば微笑んでいるあなたのお顔ね ポッカリと睦月満月浮かんでる何かいいこと教えておくれよ 術後できた手首のこぶが破裂して体液とう液体じくじく染み出ぬ 病院の帰途のタクシーのドライバー誇らに見せぬ八十八箇所        <昨年の鏡…

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淑美の短歌日記2020年1月 片手でお節料理

  謹賀新年  つたないブログですが、今年もごひいきくださいませ 枯れ枝と思ってた蝋梅四輪開き初日に香る令和二年だ 父さんのやってたことを思い出し息子に教える正月支度 父さんはこれ買ってたと息子に教え見えないように涙一粒 父さんの座してた椅子に腰据えてしめ縄に御幣つけてる息子 無愛想な次男はぼそり「掃除機どこか掃除してやる」 酢の物…

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淑身の短歌日記2019年12月  左手手根管症手術入院

早朝の指の痛みを訴えるあなたは居ないこれ罰なの        手根管症の診断 「めっちゃ」とう語好きではないが破れかぶれ「めっちゃ痛いよめっちゃ痛いよ」 この痛み今夜だけだと思っても波状攻撃ちとひどすぎる        明日手術 3年は短いのだろか長いのかなじみの看護師ほとんど皆無         3年前くるぶしの手術で入院 顧みれば全身麻酔は4度目ね今度の…

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淑美の短歌日記2019年9月

庭の隅彼岸花二輪咲きました深紅じゃないのかすかな黄色 リコリスなのね 曼珠沙華の赤の派手さはないけれど姿あでやか黄の彼岸花 アンビュランスの音が聞こえる菊の節句救急の日今朝もやっぱり ランタンの灯り一つに君の顔独り留守居の闇は黒々       台風十五号、停電20時間 濡れタオル首に巻いて猛暑の日電気依存の危うさ思う …

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淑美の短歌日記2019年7月、8月

蛍狩り今年はお誘いありません先達癌で入院中とか カラダ中巡る毛細血管思いつつ眺めています気象河川図 全国の河川のありか示す図に国土と民の支柱を確認 鯨解禁思い出します晦日の鯨鍋田舎の厨 四つ足の獣は食べぬと言いながら母は好みぬ鯨のすき焼き 昨年の災害の始末も終えぬのに豪雨が追いつき追い越していく リハビリの部屋の机上にバラ数輪黄色の一枝…

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淑美の短歌日記2019年6月

何年ぶりか月下美人の花開く何故今年何故今なの 晩年は庭の花々愛でた君と共に観られぬ純白芳香 平成の30年間ではびこった「拡大自殺」とうおぞましき愚行 運命というには惨(むご)過ぎバスを待つ児童襲った男の狂気 周到な準備の業か一瞬の狂気の故かいずれも不可よ 懸命に日米友好のシナリオを演ずる首相の本心を見たし            トランプに迎合しす…

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「七十路女のイリュージョン題詠一四〇〇首」電子書籍出版なる

  https://news.biglobe.ne.jp/economy/0603/dre_190603_9482156918.html 題詠歌集『七十路女のイリュージョン』(電子書籍版)発売のお知らせ!strong> 21世紀国際文学賞(短歌部門)金賞』受賞歌人・諏訪淑美による珠玉の一四〇〇首を収録。 株式会社牧歌舎は2019年6月1日、題詠歌集『七十路女のイリ…

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>淑美の短歌日記2019年5月 元号替わり 、令和、アマリリス 

夜のうちに花茎伸ばしてアマリリス 大輪の赤花慶賀の朝です 天皇の代がわりに神器の果たす役我が家のそれに当たるは何ぞ 今まさに時代の呼び名変わる刻晦日の鐘を心奥に聴く 早々と元号替わりに先駆けて我を置き去り逝ったのねあなた 平成の30年終わりぬ二人で作ったアルバム一人繰る悔しさ 「令和令和始まりだよ」と独りごち布団蹴飛ばし立ち上がる朝 …

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淑美の短歌日記2019年4月

満開の桜便りを嘲るか寒の戻りの朝風が吹く 季節ならぬ雪が昨日は降ったけど満開の桜あちこち健在 治療台の窓から桜眺めつつ入れ歯の歯形取られております よかろうと服の入れ替え終わったが背中うそ寒く衣装箱まさぐる 衣替えあなたの服は仕舞わない頬ずりをして袋に仕分け 花見にもナイター行くのも寒いわね明日は年号決まると言うよ …

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淑美の短歌日記2019年2月

「あの中は暖かくて気持ちよかった」愛車への決別だったのか 窓閉めてエンジン切ってぽつねんと座っていたね何思ってたの? 車の中立てこもりし夫に「今日からは母になるぞ」と心決めしに ジェロジェロと喉奥ならし吐きたるは唾液に混ざる深紅の血潮 近くなる救急車の音聞く度に搬送されし貴男の面影  この宵はみんな不在よ独りぼっち思い切り泣こう涙しとどに …

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八十路淑美の短歌日記2019年3月

十八年育てた実生の桜の木あなた逝ったに花にぎにぎしstrong>             調べてみたら「朝露桜」のようだ  じいちゃんは食べられないけどあげたいと孫が供えるバレンタインのチョコ 整形の診察室の入り口に紙雛の色紙見つけほのぼの 整形の待合室は今日も満員知った顔一つ見えぬも不思議 通院に乗った車のドライバーが認知症の母をぼそりと…

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淑身の短歌日記2019年 一月   挽歌

2019年 1月 挽歌 平成の終わりも近き年の暮れ八十一の命唖然たる終末 12月二十日早朝夫他界。大動脈弁異常による心不全 「もう寝るぞ」言ったがあんたの最後の言葉 三十分早く見に行けば良かった           夕方にはいつものように風呂掃除、布団敷…

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小説「信長の原理」

垣根涼介著の 小説 「信長の原理」を読んだ                         信長の誕生から死までを史実に則ってたどった物語だが、信長の考え、行動だけを書いたのではなく、 それぞれの出来事の関係者の思い、言い分も取り上げた、すなわち重層的な筋立てをとったことで奥深く厚みのある物語になっている。 著者は本書の中で何を書きたかったのだろうか? 私は三つの…

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淑美の短歌日記2018年 9月10月

街路樹の桜にちらほら黄葉混じる今日は重陽菊の節句よ      台風の塩害か変色が早い 鰯雲入道雲に白雲黒雲空を埋(うず)めて涼風少し 恐れてた電気依存の生活の破綻いつかは来るかもしれない       台風や地震が起こした停電にこの兆しを見た 本で読んだ「生きてる地球」という言葉脳にじわじわ広がる心地 …

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淑美の短歌日記2018年七月,八月 豪雨,台風、オーム、猛暑

豪雨禍のニュース伝わるこの朝はサルスベリの赤が疎ましく見える 富士山が入道雲に隠されて今日も朝から真夏の気配 起きぬけに庭の草木に水をやる最高気温の予報も聞かず       暑くなるのは分かっているからとにかく涼しい涼しいうちに 被災地はもう32度と6時のニュース気候の神様怒り沈めて 太陽は天頂にあれば部屋暗し窓より見えるはきらめく草木 和…

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歌集出版 「七十路女のイリュージョン、題詠1400首」

  (発行所  株式会社牧歌舎 、発売元 星雲社 ) 八十歳を迎え、これまでに作歌した題詠を集めて本にしました。 終活の一環です。 全部で一四〇〇余首です。 題の言葉を五〇音順に編集しました。 ちょっと変わった歌集です。 暑さしのぎにぺーじを繰ってみて下さい。 お読み下さる方に無料でお送りします。 下記にお名前、住所お知らせ下さい。 …

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淑美の短歌日記2018年6月

水無月の初めの風に揺れている ノウゼンカズラ炎(ほむら)のごとく         今年も素晴らしい茜色 あじさいは一色じゃない赤紫青紫に江戸の花火は黄色 葉の陰に 隠れた枇杷の実ほじくって 咥えて逃げた番いのカラス          今年はどこの木も葉が茂っていて実が隠れている カラスさん一生懸命鳴き交わす恋のエネルギ…

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