七十路淑美の独り言 (改、六十路独り言)

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help RSS 言語能力と生活環境   上野石之助氏に思う

<<   作成日時 : 2006/04/29 16:42   >>

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第2次世界大戦後樺太のサハリンで行方不明になって戦時死亡宣告を受けていた元陸軍兵の上野石之助さんがウクライナに生存していて、先ほど日本に一時帰国したのだが、入国後最初の記者会見で彼は言った。
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「日本語は話せないので、ロシア語で話します。」
これを聞いて私は思わず言った。
「小野田さんも南の島に長いこといたのに、日本語忘れてなかったよねー」
これに対して家人が言った。
「小野田さんの場合は、たまには現地人と意志の交換をしていたかもいしれないが、周囲に他国語を話す人はいなかったし、習得する必要もなかった。
たぶん彼は独り言も日本語で言っていたし、口には出さなくても、日本語で考えていたんだよ。」「そうかーー」私は納得した。
上野さんは日本語を話す人はほとんど皆無に近いウクライナで暮らしてきた。
ウクライナ語を使わなければ、意志の疎通は出来ない。
ウクライナという生活環境で暮らす以上物事の捉え方、考えの進め方もウクライナ流になっていったのだろう。
「朱に交われば紅くなる」この過程を赤ん坊の頃に我々が日本語を覚え、考えるようになったように身につけていった。そして、ウクライナの言葉、考え方、生活習慣が少しずつ
日本語を追い出し、取って代わったのだろう。
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いずれかの言語をしゃべる能力が遺伝子で継承されているものならば、それは、使用される環境に居ないからといって無くなるものではない。
幼少時に周囲の人間が使用しているものが自然に脳に刷り込まれたものだからこのようなことが起こるのだろう。
生まれたての赤ちゃんがミルクを飲む時、両親の言葉を聞かせるとよく飲むが、違う言語を聞かせても効き目が無いという実験結果を読んだことがある。
胎内にいるときにすでに刷り込みが始まり、その言語にたいする嗜好性が高まっているということだろう。
「日本語はしゃべれないが、聞いて理解はできるらしい」という記事をちらっと目にした。
何日間かの故郷での生活が彼の日本語を甦らすことは出来ただろうか?
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英会話教室に通い初めて二年ちょっとになる。
簡単な会話は頭の中で日本語に変換することなく対応できるようになったが、長文の朗読を聞かされた後で質問に答えるのはうまくできない。
前もって、who ,  when , where  などに関する質問が二つ三つ出されているのだが、それを誰が?何時?どこで?と頭に入れているものだから、文章を聞きながら、それを日本語に変換して答えを探そうと無意識に頭が働く。
そんなわけで、はじめの三分の一ぐらいまではいいのだが、後はスピード追いつかなくなって「オーノー」になってしまう。
英語を聞いて英語で理解し、考え、答えることが出来ない。
「もう歳よ。日本語も忘れてる、出てこない時があるのに、一度聞いただけで頭に入るわけがない」
と同年輩の仲間と年齢の所為にして負け惜しみを言っているが、要するに英語で考える能力の刷り込みができていないし、その開発が困難なだけだ。
その点英語コースのある高校の学生さんなどは見事だ。
本当の意味で英語が堪能というのは、日本語を介さないで、即英語を理解し、英語で理解することなんだと大いに認識している昨今である。

栃木県の方だったかに、小学校からすべての授業、学校生活を英語で行う学校があるらしい。
ここで学校生活を送れば、本当に英語に堪能な人間が育つだろう。
グローバルに活躍できる人間が育つだろう。
その一方で、日本語による思考の能力はどうなるのだろう?
正しい美しい日本語を身につけ、日本人の感情、情緒、知識などが育ってゆく小学生時代を英語浸けで暮らす生活の長所短所はどうなんだろう?
ここで学ぶ全ての生徒が大人になって、英語圏で生活するわけではないだろう。
大部分の人は日本語圏で日本の生活環境で暮らすのではなかろうか?
悪くすると、日本人的な感情、情緒、思考方法が育ってないが故に、周囲、社会に同化できないことを悩むことになりかねない気がする。
十分な日本語教育に裏打ちされた十分な英語教育が望まれる。

以上、六十三年ぶりに日本に帰ってきた上野さんの話を見聞した六十路女の独り言でした。

画像は話のテーマとは関係ないのですが、近づいた日本的習慣行事、端午の節句にちなんで、我が家の寄せ集めグッズを写してみました。



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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
ロシア・ウクライナから里帰りされた元日本兵の63年には私も息を飲みました。
私が生まれたときからですものね。日本語などできなくて当然だ!って思って見ていました。
Tatehiko
2006/04/29 18:14
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思いますに、語学の早い習得法は。恥知らずになること。野次馬根性を鍛え、率先して実行。普段から英単語を増やす努力。(文法? あとまわし)。 相手に伝えようとする意思が強ければ、相手が解ろうとしてくれる。そして訂正してくれる。英会話は道でもトイレでも学べると思います。 私はそうやってきた。 名づけて「ジャパングリッシュ」
英語が通じる国なら問題なし。 No problem!
TH
2006/08/31 11:51
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